未送信のはずのメールが彼に届き焦ったけど幸せなひとときに変わった話

女子

さて、あと10分で仕事終了、そう思って職場のカウンターから外を見て、びっくりしてしまいました。ドアの向こう側で彼が近づいてくるのが見えたからです。「どうしたの?」と、駆け寄ると、「ここなら逃がさないと思って」と言います。私がいぶかしげに見上げると、「いつになく感情的なメールだったね」と言われたのです。

え、最後のメールは送らなかったはずだけど・・と、心当たりだけはある一通のメールを思い出しました。3日前の朝、私は彼からメールをもらっていました。なんてことはない、普段交わす挨拶メールです。

「おはよう、今日はいい天気だねー。たまには散歩もいいよ」と。それなのに、私は少しムキになってしまったのです。今でもそれがなぜ癪に障ったのか謎です。「私一人で散歩するの?あいにく、そこまでの境涯にはならなくて。KOUちゃん(彼の名前)は一人で散歩しますか」と送ると「一人散歩?しないー。またお互いの時間あったら行きましょう」そんなやりとりでした。

私は更に癇に障り、「きっとそんな日はこない。これまでも。これからも。わかってるし。KOUちゃんも、知ってるくせに、だね」とつい打って送信しました。ですが、次の瞬間、普段自分が課している「ネガティブ内容は一旦自分の手元に置く」ルールを思い、すぐに取り消しボタンを押したのでした。

だから、私の携帯では「未送信」のまま残っています。それなのに、なぜ?そう思っていると、「ちゃんと送られてきましたよ。心の叫び。送られていないと思ってたの?だからすっとぼけてたのかな」と、幾分からかい気味に言ってくるのでした。

まさかの展開へ

そして「今から時間ある?」と聞かれ、桜を見にいこう、と言ってくれたのでした。そう、私たちにとって桜の季節はとても短か過ぎて、付き合い出してから一度も一緒に見に行ったことがなかったのです。

だから最初の彼からの「一人お散歩」誘導が私の逆鱗に触れたのかもしれません。また、人目を忍ぶ関係であることもあって、この先ずっと公の明るい陽射しを浴びてのお散歩は、私には遠い夢でしかないのでした。

それでも、彼は私の気持ちに寄り添って、すぐに実行に移そうとしてくれた、そう思うと本当に感謝でした。今日は本当にありがとう、そういうと、彼は桜の木の下で、私にキスをして言いました。「こちらこそ。本当の気持ちを送ってくれて、よかった」と。